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2019 年度 研究成果報告書

新たなコンセプトに基づいたph反応性リポソームによる悪性骨軟部腫瘍への治療戦略

研究課題

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研究課題/領域番号 16K10856
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 整形外科学
研究機関三重大学

研究代表者

淺沼 邦洋  三重大学, 医学部附属病院, 講師 (20378285)

研究分担者 吉村 哲郎  三重大学, 工学研究科, 特任教授(研究担当) (30035472)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードsarcoma / pH / acidity
研究成果の概要

骨軟部腫瘍における腫瘍内pHが6.9以下であることから、ポリエチレングリコール を付加して循環血液中での長期滞留性を有し、直径100nm以下にして腫瘍内の異常血管から漏出して腫瘍に蓄積し、pH6.7前後の弱酸性で反応して内容物を放出させる、pH反応性リポソームの作成に成功した。骨肉腫細胞移植マウスに対し腫瘍集積性を示したが、メソトレキセートを封入したリポソームの投与ではマウスが死亡したため、一定の毒性があることがわかった。細胞レベルでは、低pH環境では細胞周囲に抗がん剤を放出し、低pHではない場合はがん細胞にリポソームごと取り込まれ、細胞内に抗がん剤を放出する、2つのデリバリ機能を有していた。

自由記述の分野

sarcomas

研究成果の学術的意義や社会的意義

癌に対する抗癌剤の高い効果を期待するには、高濃度の抗癌剤をがん組織に暴露させる必要がある。しかし、抗癌剤濃度があがれば、副作用が増加する。副作用の軽減方法は、副作用の少ない癌細胞の標的、薬物の種類を作成するか、あるいは抗癌剤を癌細胞選択的に集積させ、全身への濃度を少なくさせるか、に分けられる。本研究は後者であり、腫瘍の特異性として肉腫組織内の酸性度(ph6.9以下)に注目し、ph6.7前後で薬剤を放出するリポソームを開発し、抗癌剤であるメソトレキセートの封入に成功した。マウスに移植した肉腫には集積性を示したが、一定量の投与で毒性を示した。今後、リポソームのさらなる改良が必要である。

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公開日: 2021-02-19  

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