研究課題/領域番号 |
16K10876
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
西田 淳 東京医科大学, 医学部, 教授 (20198469)
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研究分担者 |
立岩 俊之 東京医科大学, 医学部, 講師 (00424630)
鎌滝 章央 弘前大学, 医学研究科, 助教 (60360004)
東儀 季功 東京医科大学, 医学部, 助教 (60532322)
三又 義訓 岩手医科大学, 医学部, 助教 (40740717)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 滑走抵抗 / 腱・腱鞘間 / 屈筋腱腱鞘炎 |
研究実績の概要 |
A1 腱鞘切開術術後も疼痛、患指の伸展制限が残存する屈筋腱腱鞘炎例に対し、PIP関節尺側のみに小皮切を加え、浅指屈筋腱(FDS)の尺側半腱を付着部で切離後A1 腱鞘部に引き出すUlnar slip superficialis tendon resectionを行った例の臨床所見、画所見像を評価した。 症例は、中指17例17指(女性11例、男性6例)、平均67歳(44歳~84歳)を対象とした。臨床所見は術前術後の握力、PIP関節屈曲、伸展角度、DASH score、を評価した。術前CT画像において基節骨長近位20%、40%、60%部位での屈筋腱基節骨断面積比を、年齢、性別を合わせた中指に症状のない手指外傷対象者と比較した。得られたデータはStudent t-test により検定し、p<0.05を有意とした 握力は術前健側比59.9%に対し術後81.5%、PIP関節屈曲角度は術前平均84.1°に対し術後89.6°と改善した(P<0.05)。伸展角度も術前平均-26.4°に対し術後平均-8.3°と改善を認めた(P<0.05)。DASH scoreも平均30.7点から15.3点と改善した(P<0.05)。CT画像では術前屈筋腱基節骨断面積比において近位20%部では対象群との比161%と有意に大きかった(p<0.05)。しかし近位40%部、60%部ではそれぞれ対象群との比116%、106%であり、有意差は認められなかった。 PIP関節屈曲拘縮を伴う弾発指ではFDSの肥厚があり、A1腱鞘のみならず、A2腱鞘間との、滑走障害が起こっていると考えられた。
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