研究課題
転移性骨腫瘍の病態の理解に基づいてバイオマーカーを開発するためにプロテオーム解析を行った。多様な分子背景をもつ腫瘍が骨に転移した結果できる転移性骨腫瘍は、多彩な分子背景を有している。転移しやすい腫瘍細胞が骨に生着する過程ではさまざまな選択バイアスがかかり、さらに、骨で増殖する際にも分子背景は修飾を受けることになる。オミクス解析によって、原発腫瘍が異なる転移性骨腫瘍において、どのような遺伝子が発現しているかを網羅的に調べることで、病態の理解を進めることができる。これまでの研究経過としては、主に蛍光二次元電気泳動法(2D-DIGE法)を用いてプロテオーム解析を行い、転移性骨腫瘍で高い発現レベルを示すタンパク質を同定し、バイオマーカーとしての有用性を調べるために、血液中での存在を確認した。2018年度は、異なる原発腫瘍組織に由来する転移性骨腫瘍において、どのようなタンパク質が発現しているかについて比較解析を行った。使用したサンプルは、肺がん、乳がん、骨髄腫、腎がん、悪性リンパ腫の転移性骨腫瘍組織である。質量分析装置を用い2800種類のタンパク質を定量的に調べ、それぞれの腫瘍組織のプロテオーム解析を行った。主成分分析による解析では、プロテオーム像は原発腫瘍にしたがってそれぞれに異なることがわかった。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 8件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 6件、 招待講演 6件)
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