研究実績の概要 |
本研究の目的は,糖尿病患者では骨折後の癒合不全、偽関節形成のリスクが非常に高いことが知られている原因としての糖化ストレスの関与を証明し、それに対するピリドキサミン(Pyr)での治療を目指すことを目的としている。実験系はマウスを用いたvivo系と骨細胞へと分化をするST2細胞を用いて実験を行っている. in vivo においては、,4群(control群, control+pyr群, DM群, DM+pyr群)で10匹ずつのモデルが作成され,統計学的に評価し,Pyrを用いたDMマウス群での骨癒合の遅延が改善することを確認することができた.しかし,あくまでもCT上の評価であることから,現在は,組織学的に評価可能かどうかに挑戦している段階である.組織のモデル作成には難渋しており,特にDMモデルでは骨の脆弱性も関連していると思われるが,難渋している.また,3点曲げ試験をマウスの大腿骨にたいして,4群比較をおこなっており,DMマウスでの剛性が低下していることを確認した.さらには,分子学的にも評価を行っており.DMでのマウスの血中AGE濃度は現在測定中で,今後は骨内のAGE濃度も測定していくことが必要となる. in vitroにおいては,Pyrを導入することで,若干の骨新生の改善がみられているが,至適濃度は定まらず,結果はなかなか一定の見解が得られず,成果が得られているとは言えない.染色の時点でつまずいており,一定の結果が得られるように試作している段階である.
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