• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

半月板分化誘導因子の同定と転写複合体導入による半月板再生

研究課題

研究課題/領域番号 16K10904
研究機関岡山大学

研究代表者

古松 毅之  岡山大学, 大学病院, 講師 (20432651)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード半月板 / 再生医療 / 分化誘導 / 半月板後根 / メカニカルストレス
研究実績の概要

【研究課題】 半月板分化誘導因子の同定 と 転写複合体導入による半月板再生
-半月板細胞への再分化誘導-
人工膝関節置換術の際に摘出した半月板から半月板細胞を分離培養した。変性が少なく、肉眼的に正常と考えられる半月板から、inner 1/2領域とouter 1/2領域を分割し、細胞をout-growth法で回収した。得られた半月板細胞はpassage 1~3を実験に使用した。半月板細胞への生理的な周期的伸張刺激(5% strain, 0.5 Hz, STREX社製ST-140)が、特にinner細胞におけるII型コラーゲン遺伝子(COL2A1)の発現を増強させることから、細胞培養の過程で脱分化した半月板組織由来細胞に軟骨細胞分化誘導を司る転写因子であるSOX9を強制発現させ、周期的伸張刺激により再分化させることが可能かどうかを検討した。同様に、内側半月板後根付着部から靭帯様細胞を分離培養し、周期的伸張刺激に対する反応性を検討した。
その結果、転写因子SOX9の発現を再獲得し、それを維持することができれば、半月板inner細胞においてはCOL2A1の発現を周期的伸張刺激で再度賦活化させることが可能であることが明らかとなった。一方で、半月板outer細胞ではSOX9を強制発現させた場合においても、COL2A1発現の増強が認められなかった。また、内側半月板後根付着部細胞はouter細胞と同じく線維芽細胞様の形質を維持しており、COL2A1の発現をほとんど認めなかった。現段階では、半月板inner領域の再生を目指すにあたって、周期的伸張刺激だけではSOX9の発現を十分なレベルにまで賦活化できないことが判明した。

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi