研究課題/領域番号 |
16K10921
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
高井 信朗 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (10226730)
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研究分担者 |
高橋 謙治 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30347447)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 変形性膝関節症 / MRI / 3D画像 / 膝キネマティクス |
研究実績の概要 |
平成 28 年度は 研究1. 膝痛症例の MRI および CT 3D 画像を収集し顆間窩の形態および骨棘形成を解析する 研究2. CT および X 線透視画像による Registration technique を応用し下腿回旋キネマティクスを分析する 計画であった。研究1に対して保存療法前後にMRIを施行した膝痛症例53名(男性16例、平均年齢56.9歳、Kellgren-Lawrence分類grade0 :12例、grade1: 20例、grade2:15例、grade3:6例)のMRIを収集した。3.0テスラMRIを用い関節軟骨T1ρ緩和時間の計算を行い、改善例・変化無例・悪化例の3群に評価した。冠状断MRI上で顆間窩および顆間隆起の形態を計測した。顆間窩横径、顆間隆起高は悪化例で大きい傾向があり、顆間隆起高は改善例と比較して有意差があった(p<0.05)。顆間窩および顆間隆起が大きい初期膝関節症では軟骨変性が進行する傾向があった。顆間部の骨形態がバイオメカニカルな異常を惹起して膝関節症の病態進行に関与している可能性がありこれらの結果を第45回日本関節病学会で報告した。研究2に対しMRIで内側半月板後節損傷を伴う初期膝関節症と診断された13例(男性2名、女性11名、平均年齢67.9±9.3歳、平均身長155.4±7.1cm、平均体重55.5±10.1kg、平均BMI 23.0±2.4)に対し膝関節キネマティクスの解析を行った。CT 画像から作成する 3D 骨モデル画像と fluoroscopy から得られた透視画像からな3D-to-2D registration technique を行った。膝関節キネマティクスと顆間隆起の形状および関節軟骨変性との関連について解析を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
内側半月板後節損傷を伴う初期膝関節症の膝関節キネマティクスの解析研究へのエントリーが予定20症例より少ない。
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今後の研究の推進方策 |
また顆間隆起と軟骨変性の関連解析では、骨棘の描出に感度が高いT2 mappingを組み合わせて解析をすすめていく。キネマティクス解析研究ではホームページの開設など広報を工夫し症例数獲得を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は調査費用、情報収集費用を使用せず次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
調査費用、情報収集費用、投稿料として使用予定である。
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