研究課題/領域番号 |
16K10930
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
足立 裕史 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (80420355)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 全身麻酔 / 麻酔薬 / 脳波 / 就眠 / 相互作用 |
研究実績の概要 |
従来より続けていたマウスを用いた就眠をエンドポイントとした実験系に加え、本研究ではラットを用いて脳波測定を開始した。 マウスを用いた実験の結果に関しては、論文がほぼ執筆完了し、現在投稿の準備を進めている最中である。 ラットを用いた実験に関しては、安定した脳波記録を得る実験系をほぼ確立し、代表的な吸入麻酔薬であるセボフルラン、静脈麻酔薬であるプロポロールに加えて、集中治療領域で鎮静を目的に投与されるでクスメデトミジンを投与した際の麻酔に関して、覚醒状態から、就眠、再覚醒に至るまでの全経過について、リアルタイムで脳波の変化を解析する事に成功し、今後の発展に繋がるものと考えている。 今後は、当初の目的に従い、それぞれの薬剤の相互作用に関して、時間軸を取り入れたモデル作成を目指し、麻酔薬の作用機序の他、全身麻酔から覚醒する過程の変化を明らかにしたいと考える。また、施設の既存器具を利用して、薬剤の血中濃度測定の準備も開始した。血中濃度測定の実験は、過去にも他施設で研究者が行っており、十分な経験を得ているが、近年の社会的要求から、測定時に生じる有害物質を減量する測定系を工夫する予定を追加した。新しい測定系の信頼性を早期に確立したいと考える。 成果の一部は、ほぼ毎年、国際学会で発表した他、2017年度の国際学会に於いても、新しい知見の発表を予定している。本発表の後、初期に得られた知見に関して、論文を作成し、投稿する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者が施設を異動する等の状況もあったが、概ね、研究は順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
計画通り、次年度は血中薬物濃度の測定に関しても、研究を展開したいと考える。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者の施設異動に伴い、研究に必要な物品の見直しを検討中。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度に関しては、必要な装置等の検討を行った後、予定通り執行の予定。
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