研究課題/領域番号 |
16K10931
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
溝上 真樹 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 講師 (10231614)
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研究分担者 |
土屋 博紀 朝日大学, 歯学部, 教授 (30131113)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 麻酔薬 / 生体膜相互作用 / 個人差 |
研究実績の概要 |
麻酔薬の薬理効果の多様性に関して、チャネルや受容体以外の作用点として生体膜に着目し、エイジングや食生活によって生じるその物性変化が麻酔薬応答能に及ぼす影響を検証している。 基本となる生体モデル膜の調製法を開発し、各種麻酔薬との膜相互作用を解析する実験系も確立した。特に生体膜を表層、中間層、深層に分けて相互作用の強弱を計測することが可能となり、実際のチャネルや受容体の生体膜封入位置関係を考慮した詳細な検討を行うことができた。その結果を解析し、膜流動性変化に基づくタンパクコンホーメーション変化や臨床的薬効や毒性との符合性も検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各麻酔作用を想定した生体モデル膜の調製と定量に関する実験系は確立し、薬物との膜相互作用に関する予備実験を始めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
エイジング、食生活、ならびに生活習慣病など後天的要因に基づく生体膜の脂質組成変化を導入し、基本定量したものと比較することでその影響を推測していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
申請書にも記載したが、昨年度進行中であった関連研究との間で試薬や器具の一部共有が可能であった事、ならびに定量実験系の確立が比較的順調に進んだ事(一部学会発表ができた)等の理由による。
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次年度使用額の使用計画 |
新薬の可能性についても模索を始めており(申請書にも記載)研究費配分の再検討を行う。
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