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2018 年度 実施状況報告書

加齢が術後認知機能に与える経時的変化の解明とその予防についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K10952
研究機関筑波大学

研究代表者

田口 典子  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (90569774)

研究分担者 中山 慎  筑波大学, 医学医療系, 講師 (60596443)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード術後認知機能障害
研究実績の概要

術後認知機能障害は高齢者に多く、社会的問題であるが、その機序、脳内の病理的変化、機能的変化についてはいまだ不明な点が多い。手術中の血圧低下はその誘因の一つと考えられている。しかし、単なる相対的虚血以外に、手術そのものによって生じる全身性の炎症反応が、脳内の海馬に持続性神経炎症を引き起こす事もその一因であると推測されている。また、この炎症反応は加齢に伴い増強すると考えられている。
本研究の目的の第一段階は、加齢が術後認知機能障害に与える影響を、腹部手術後に生じる海馬の炎症反応、形態学的変化、機能的変化について、経時的に観察することである。目的の第二段階は脳の炎症反応を抑制し、神経保護作用があるといわれているフラボノイドの一種であるルテオリンを術前から投与することで、これらの反応が抑制可能かどうか、術後認知機能障害の予防効果の有無について確認することである。ルテオリンは一般的な食物の中に含まれており、血液脳関門を通過することで、脳内での抗炎症作用を有すると考えられている。
初年度、次年度にわたり、腹部施術の施行に関して、目的に適した安定した実施を行うことが可能となった。しかし高齢マウスの育成、行動学的評価方法の施行に難渋した。
本年度はマウスの育成に関する問題を軽減するため、高齢マウスの対象週齢を64週から32週に変更し実験を継続した。しかし、行動学的評価を安定して施行するに至っていない。脳内の炎症反応の評価についても現在続行中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

高齢マウスの対象週齢を64から32週に変更することで、育成の問題は軽減した。しかし、行動機能評価に難渋し、安定した結果を得るには至らなかった。

今後の研究の推進方策

行動学的機能評価について、再度実験条件を検討し、評価方法の安定化を目指す。

次年度使用額が生じた理由

実験の進行が遅れたため、結果として使用額も少額となった。研究期間の延長に伴い、実験の継続のために次年度使用額を使用する予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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