研究課題/領域番号 |
16K10982
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松田 陽一 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (00397754)
|
研究分担者 |
植松 弘進 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (70467554)
大迫 正一 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 麻酔科診療主任 (60582426)
寒 重之 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (20531867)
柴田 政彦 奈良学園大学, 保健医療学部, 教授 (50216016)
冨田 哲也 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (30283766)
二井 数馬 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30588380) [辞退]
渡邉 嘉之 大阪大学, 医学系研究科, 特任教授(常勤) (20362733)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 変形性膝関節症 / 遷延性術後痛 / fMRI / 脳機能画像 / 脳内ネットワーク / 予測手法 |
研究実績の概要 |
安静時functional magnetic resonance imaging(fMRI)と機械学習を用いて、変形性膝関節症に伴う痛みに関する中枢神経系の変化を明らかにし、膝関節全置換術(total knee arthroplasty: TKA)後遷延性術後痛の発症リスクを予測する手法を開発するため、平成30年度は以下の研究を行った。 ・被験者(変形性膝関節症患者、健康成人)に対する安静時fMRI、痛み関連質問票の実施 大阪大学医学部附属病院でTKAが予定された20歳から80歳の変形性膝関節症患者を対象に、手術前、手術4週後に安静時fMRIを撮像し、安静時fMRIと同じタイミングで、患者の痛み、心理評価及び活動障害評価を、各質問票を用いて実施した。また、手術6ヶ月後にも安静時fMRIの撮像を行った。平成30年度末の時点で変形性膝関節症患者合計23名から手術6ヶ月後までのデータ取得を実施できた。 ・変形性膝関節症患者における脳内ネットワーク異常の検討 患者群と健康成人群から得た術前の安静時fMRIデータから、脳部位間の機能的結合強度を抽出し、変形性膝関節症患者に特有の脳内ネットワーク異常について解析した。健康成人と比較して、変形性膝関節症患者では特有の脳内機能的結合の変化が起こっていることが明らかとなり、またそれらの変化は痛みの罹患期間が長期になるほど強くなる事が示唆された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
エントリー基準に適合した変形性膝関節症患者の手術数が想定していたより少なかったため、目標の症例数に達することが出来なかった。
|
今後の研究の推進方策 |
変形性膝関節症患者の研究参加への同意取得に注力し、残り期間で目標症例数に到達するよう努力する。年齢・性別を対応させた健康成人の募集についてもリクルートを引き続き注力して行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
被験者数が目標に達しなかったため次年度に予算が繰り越しとなった。目標被験者数に達するように研究を遂行し、謝金に加えて解析、発表、論文化に経費を使用する。
|