ホルモン非依存性前立腺癌細胞株でのスタチン投与後の 遺伝子発現変化を解析した結果、数多くのDNA修復関連遺伝子の発現が低下した。次に同細胞株へX線や重粒子を照射し、増殖に対するスタチンとの併用効果について検討を行ったところ、スタチンとX線や重粒子を併用により、更なる細胞増殖抑制効果を認めた。また、PARP阻害剤のオラパリブとスタチンとの併用効果を検討したところ、オラパリブとスタチンを併用するとホルモン非依存性前立腺癌細胞株において、それぞれ単剤よりも更なる細胞増殖抑制効果を認めた。以上より、去勢抵抗性前立腺癌に対してスタチンは放射線照射やPARP阻害剤との併用効果の可能性が示唆された。
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