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2018 年度 実績報告書

がん幹細胞性制御遺伝子を標的とした膀胱癌の新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K11006
研究機関広島大学

研究代表者

林 哲太郎  広島大学, 医歯薬保健学研究科(医), 助教 (60612835)

研究分担者 松原 昭郎  広島大学, 医歯薬保健学研究科(医), 教授 (10239064)
亭島 淳  広島大学, 医歯薬保健学研究科(医), 准教授 (20397962)
仲 一仁  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 准教授 (70372688)
神明 俊輔  広島大学, 病院(医), 助教 (70749936)
井上 省吾  広島大学, 病院(医), 講師 (90457177)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード抗がん剤耐性膀胱癌
研究実績の概要

私たちは、抗がん剤感受性の親株に長期間の薬剤投与で耐性株を樹立し、親株と耐性株で遺伝子発現を比較し、耐性株ではIFN/STAT1シグナルの下流遺伝子(IFITM1, IFI27, IFI44L, IFI6, IFITM1, IFIT1, OAS2)が高発現していた。臨床検体であるTCGAのデータベースでもSTAT1と下流遺伝子は共発現し、Basal squamousやLuminal infiltrating clusterでSTAT1が高発現する傾向にあった。
そのSTAT1シグナルは、乳がんでは抗がん剤投与がない場合は予後因子と関与せず、抗がん剤投与下では予後不良に関与することが報告されている。膀胱癌のpublic databaseでも、抗がん剤治療例のない症例ではSTAT1シグナルは予後因子とならないが、術前GC療法症例ではSTAT1亢進症例で予後が不良な傾向に変化した。自件例のSTAT1の免疫組織染色では、主に細胞質でのSTAT1発現が認められますが、STAT1シグナル亢進を示す核染色像も認められ、GC療法前と比べ、オレンジで示すGC療法後にSTAT1の発現が上昇する傾向にあり、GC療法後においてのみSTAT1の核染色像が認められた。次にGC療法が行われた転移性尿路上皮癌では、STAT1高発現群は有意に予後不良であり、PD症例でSTAT1が高発現する傾向が認められました。さらに多変量解析においてもおそらく薬剤耐性を介してSTAT1の高発現は、転移部位や貧血、BMIなどと比較しても独立した予後不良因子であった。膀胱癌臨床検体でもSTAT1高発現症例はGC療法後に予後不良と関係することが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Predictive value and potentials for co-targeted therapy of STAT1 signaling in gemcitabine/cisplatin resistant bladder cancer2019

    • 著者名/発表者名
      Tetsutaro Hayashi
    • 学会等名
      EAU2019
    • 国際学会
  • [学会発表] STAT1 シグナルは膀胱癌の抗がん剤耐性化を促進し予後不良に寄与するが、STAT1発現抑制は抗がん剤感受性を回復させ、新規併用治療法となる2018

    • 著者名/発表者名
      林哲太郎
    • 学会等名
      2018日本泌尿器科学会西日本総会

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公開日: 2019-12-27  

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