研究課題
本研究では、前立腺癌治療の大きな障害であるホルモン療法抵抗性獲得の分子機構について複数の経路の関与についての解明を最終的な目的としている。その中で、以下の4点を中心に研究を進めている。<1>Proteomics技術を用いた,新規薬剤(アビラテロン・エンザルタミド)使用前後において発現増強する血清蛋白の同定とその機能解析,<2>新規薬剤使用前後での去勢抵抗性前立腺癌患者の血清中の各種アンドロゲン・サイトカイン濃度の測定,<3>新規薬剤使用前後での去勢抵抗性前立腺癌組織中のアンドロゲン受容体異常の検索とその機能についての解析,<4>新規薬剤への反応性や予後についての遺伝子多型の解析と統計モデルの作成の4点を中心に解析する。2017年度は、特に<1>および<4>に関連して、転移性去勢抵抗性前立腺癌患者におけるアビラテロン・エンザルタミドといった新規薬剤およびドセタキセル化学療法の奏効率と予後を含めた解析結果について、英文原著論文として公表した。アビラテロン投与後のPSAフレアの存在が一般に知られるがその詳細は不明である。我々は、83名の転移性去勢抵抗性前立腺癌患者において、6-10%にPSAフレアが認められる事、その臨床的意義として予後とは相関しない事を報告した。さらに、化学療法未治療の転移性去勢抵抗性前立腺癌治療におけるアビラテロン・エンザルタミド・ドセタキセルの各薬剤の使用手順の予後への影響を調べて、①アビラテロンからエンザルタミドおよびエンザルタミドからアビラテロンの両群で予後に差がない事、②アビラテロンもしくはエンザルタミドからドセタキセル化学療法へ移行した群の生命予後改善効果が示された事を報告した。
2: おおむね順調に進展している
本研究では、前立腺癌治療の大きな障害であるホルモン療法抵抗性獲得の分子機構について複数の経路の関与についての解明を最終的な目的としている。その中で、以下の4点を中心に研究を進めている。<1> Proteomics技術を用いた,新規薬剤(アビラテロン・エンザルタミド)使用前後において発現増強する血清蛋白の同定とその機能解析,<2>新規薬剤使用前後での去勢抵抗性前立腺癌患者の血清中の各種アンドロゲン・サイトカイン濃度の測定,<3>新規薬剤使用前後での去勢抵抗性前立腺癌組織中のアンドロゲン受容体異常の検索とその機能についての解析,<4>新規薬剤への反応性や予後についての遺伝子多型の解析と統計モデルの作成の4点を中心に解析する。特に<2>~<4>の、新規薬剤(アビラテロン・エンザルタミド)の反応性や予後についての臨床的検討は進んでいるが、<1>のProteomics技術を用いた去勢抵抗性によって発現増強する血清蛋白の同定とその機能解析について、さらに研究の促進を予定している。
本研究では、前立腺癌治療の大きな障害であるホルモン療法抵抗性獲得の分子機構について複数の経路の関与についての解明を最終的な目的としている。その中で、以下の4点を中心に研究を進めている。<1> Proteomics技術を用いた,新規薬剤(アビラテロン・エンザルタミド)使用前後において発現増強する血清蛋白の同定とその機能解析,<2>新規薬剤使用前後での去勢抵抗性前立腺癌患者の血清中の各種アンドロゲン・サイトカイン濃度の測定,<3>新規薬剤使用前後での去勢抵抗性前立腺癌組織中のアンドロゲン受容体異常の検索とその機能についての解析,<4>新規薬剤への反応性や予後についての遺伝子多型の解析と統計モデルの作成の4点を中心に解析する。<2>~<4>の、新規薬剤(アビラテロン・エンザルタミド)の反応性や予後についての臨床的検討は進んでいるが、<1>のProteomics技術を用いた去勢抵抗性によって発現増強する血清蛋白の同定とその機能解析について、学内外の研究者との情報交換も含めて、さらに効率性の高い方法での研究推進を進める予定である。
研究計画の遂行は概ね順調で、1万円以下の残額となった。次年度は測定費、試薬などの消耗品、英文論文発表のための経費などに使用する。
すべて 2018 2017 その他
すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 1件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 2件、 招待講演 12件) 図書 (1件) 備考 (2件)
Clinical Genitourinary Cancer
巻: 16 ページ: 142~148
10.1016/j.clgc.2017.09.008
European Urology
巻: 73 ページ: 178~211
10.1016/j.eururo.2017.06.002
Japanese Journal of Clinical Oncology
巻: 48 ページ: 195~199
10.1093/jjco/hyx174
Cancer Science
巻: 108 ページ: 2422~2429
10.1111/cas.13402
巻: 15 ページ: e1073~e1080
10.1016/j.clgc.2017.07.016
巻: 15 ページ: 320~325
10.1016/j.clgc.2016.07.026
https://www.toho-u.ac.jp/med/lab/rinsyo/urology3.html
http://www.lab.toho-u.ac.jp/med/sakura/urology/