研究実績の概要 |
実務担当医師不在,新型コロナ感染症蔓延による非常事態宣言などで,当初予定していた研究計画は遂行できず,大幅に研究内容を見直す必要が生じた。その後も研究環境は改善されず,本研究は滞った。この間,BCG膀胱内注入後膀胱癌再発に関連すると考えられる腫瘍,腫瘍周囲組織,間質因子に分けて免疫染色を行っていった。Tumor infiltrating lymphocyteに対し,CD8, CD4, CD20,CD68 KP1, PD-L1を, 腫瘍および周囲組織に対し,Ki67, p16, p53, CD44v6, cytokeratin 20, epithelial membrane antigen.PD-L1を染色した。しかし,マンパワー不足で研究進捗は悪く,現在のところ統計学的に十分な症例数が染色できておらず,BCG膀胱内注入後膀胱癌再発に対する臨床病理学的予後因子は判定できていない。しかし,研究期間が終了後も研究を続けていき,結果発表を行う予定である。 本年度は,尿路腫瘍関連の研究として,転移性尿路腫瘍の免疫チェックポイント阻害薬の有効性,副作用,予後因子について解析や,尿路腫瘍variantが尿細胞診で診断可能かなどの結果を以下のごとく学会発表した.1. Early switching to pembrolizumab (Pe) during first-line platinum-based chemotherapy (PCT) in patients (pts) with metastatic urothelial carcinoma (mUC). (ASCO GU, 2023), 2. Two cycles of 1st line platinum combined chemotherapy followed by maintenance avelumab in patient with metastatic urothelial cancer: Initial results. (第60回日本癌治療学会,2022), 3. 転移性尿路上皮癌pembrolizumab療法における前治療化学療法と予後の検討. (第109回日本泌尿器科学会総会), 4. Can urine cytology predict variants of bladder cancer? (ESMO Asia, 2022).
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