研究課題/領域番号 |
16K11037
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研究機関 | 東京都立多摩総合医療センター(臨床研究・教育研修センター(臨床研究部)) |
研究代表者 |
佐藤 雄二郎 東京都立多摩総合医療センター(臨床研究・教育研修センター(臨床研究部)), 泌尿器科, 医員 (40770871)
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研究分担者 |
東 剛司 東京都立多摩総合医療センター(臨床研究・教育研修センター(臨床研究部)), 泌尿器科, 部長 (50719854)
長瀬 泰 東京都立多摩総合医療センター(臨床研究・教育研修センター(臨床研究部)), 泌尿器科, 非常勤医員 (60221462) [辞退]
久米 春喜 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (10272577)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 腎細胞癌 / B7-H4 |
研究実績の概要 |
B7-H4はImmunoglobulin superfamilyに属する、I型膜貫通蛋白であり癌細胞の膜表面に発現している。そこで、この新たな分子であるB7-H4を尿路悪性腫瘍の診療に応用するために、尿路悪性腫瘍の患者血清中の可溶型B7-H4の有無と予後との関連を評価した。この結果により腫瘍マーカー、予後予測因子としての有用性を評価した。都立多摩総合医療センターにおいて、施行された腎細胞癌患者の術前、術後の血清中の可溶型B7-H4の濃度測定を施行した。現時点までに解析した結果からは、血清中のB7-H4の濃度と予後との関連を認めた。すなわち、血清中の可溶型B7-H4が高濃度の患者は、全生存率 (Overall survival)ならびに無増悪生存率(Progression free survival)が不良であることが明らになった。過去に報告されている予後予測因子を含めた多変量解析においても血清中の可溶型B7-H4は予後予測因子であった。さらに、B7-H4と好中球との関連も明らかにした。また、術前に血清に認めた可溶型B7-H4が、術後の同じ患者血清からは同定出来ないことから、血清中の可溶型B7-H4は腎細胞癌が直接分泌しているか、あるいは強く関連していると考えられた。どちらにしても腎細胞癌患者において腫瘍マーカーとしても有望であると推測できた。 また、マウスモデルでは、抗体投与で腫瘍の抑制効果を認めたが、安定した結果が得られなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究は、ほぼ終了している。本年度は発表、追加実験を予定している。
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今後の研究の推進方策 |
試薬等の消耗品を安価で購入ができたため、残額が生じた。 最終年度の研究のとりまとめに際しての経費に使用する予定。
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次年度使用額が生じた理由 |
国際学会で発表する予定が中止となり、論文発表になりました。新たなデータで、発表予定です。
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