研究課題/領域番号 |
16K11042
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
|
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
芳山 充晴 山梨大学, 大学院総合研究部, 医学研究員 (20422694)
|
研究協力者 |
井原 達也
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | マウス / 代謝型グルタミン酸受容体 / 酸感受性イオンチャンネル / 下部尿路機能 / 膀胱 / 尿道 / 中枢神経 / 末梢神経 |
研究成果の概要 |
マウスの下部尿路機能制御において、代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)サブタイプ1、及び、5が膀胱からの興奮性求心性信号伝達に関与すること、そして、その表現型に雌雄差があることを、同受容体遺伝子欠損(KO)マウスとmGluR5拮抗薬を用いて明らかにした。更に、酸感受性イオンチャネル(ASICs)が正常排尿と酸誘発性膀胱過活動の両方において興奮性求心性信号変換に関わることを示した。本研究の結果は、mGluR1、mGluR5、ASICsが下部尿路機能障害、特に頻尿の治療薬開発の標的分子になり得ることを示しており、同症状に苦しむ人々の生活の質改善と社会的生産性向上に寄与するであろう。
|
自由記述の分野 |
神経泌尿器科
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膀胱過活動症状はヒトの日常生活の質と生産活動性を著しく低下させる。故に、その発症機構の解明と治療法の開発は、同症状による損失を回避する上で重要である。本研究は、膀胱からの興奮性求心性信号伝達に代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)と酸感受性イオンチャネル(ASICs)が関与することを解明した。一方、このmGluR関与の程度には雌雄差があることも明らかにした。この結果は、標的分子の表現型に性差がある可能性を念頭に研究を実施するべきであることを示唆する。近年、医学研究において、遺伝子関連の表現型や薬物療法への反応性に性別を考慮することの重要性が提唱されており、本研究結果はそれに同調する。
|