研究分担者 |
今村 哲也 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (00467143)
石塚 修 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (20184541)
永井 崇 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 助教 (50514353)
平形 志朗 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (90749475) [辞退]
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研究実績の概要 |
研究の目的:遺伝子解析に基づいた間質性膀胱炎に対する新規治療法の開発 間質性膀胱炎に対する治療は膀胱水圧療法が中心で他の確立された治療方法は未だにない。当院で行った間質性膀胱炎患者の遺伝子解析の結果より、現在まで行われていない新規治療薬の開発を行い動物実験により新規知見を得る。そのために(1)潰瘍型間質性膀胱炎の遺伝子パターンに近い間質性膀胱炎モデルの作成(2)間質性膀胱炎の新規治療薬の有効性について動物実験(膀胱内圧測定、RT-PCR)で検討することを目的とした。 (1)間質性膀胱炎モデルの作成:多くの施設で施行されているシクロフォスファミドの全身投与による膀胱炎モデルを作成した。シクロフォスファミド投与48時間後膀胱組織を採取し、光顕にて膀胱間質の浮腫と粘膜の喪失等の間質性膀胱炎における組織所見と類似する所見を得ることに成功した。同様の手法で得られた膀胱検体において、潰瘍型間質性膀胱炎の膀胱で強発現しているCXCR3,CXCL9-11,INFγ, TNF-α、の発現量をRT-PCRにて検討したところ、かけてHIF-1αのmRNAの発現を調べたところ、ラットにおいてCXCR3および関連ケモカインはヒト膀胱とは違いほぼ変動が見られない結果となった。従って間質性膀胱炎とは似て非なるモデルであることが判明したため、次に当院で施行経験のある放射線の膀胱への照射による膀胱炎モデルにおけるCXCR3関連ケモカインの発現および組織学的所見を検討した。結果光顕では膀胱間質の浮腫と、RT-PCRではCXCR3,CXCL9,TNFα、IFNγの有意な上昇がみられ、間質性膀胱炎にかなり類似した所見が得られた。
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