研究課題/領域番号 |
16K11062
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石戸谷 滋人 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (00344656)
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研究分担者 |
海法 康裕 東北大学, 大学病院, 講師 (30447130)
森本 玲 東北大学, 大学病院, 助教 (30547394)
高瀬 圭 東北大学, 医学系研究科, 教授 (60361094)
伊藤 明宏 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (70344661)
三塚 浩二 東北大学, 大学病院, 講師 (80568171)
川崎 芳英 東北大学, 医学系研究科, 助教 (80722256)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 原発性アルドステロン症 / 副腎静脈 / 腹腔鏡手術 |
研究実績の概要 |
研究初年度に当たり「超選択的副腎静脈サンプリングに基づく機能温存手術の完成」に向けて、研究分担者森本怜は原発性アルドステロン症患者のリクルート、内分泌学的検査を精力的に行った。その成果の一部は今年度既に英文誌に2編上梓している。 研究分担者高瀬圭は東北大学放射線科を主導して、超選択的副腎静脈サンプリングを遂行、左右副腎内の分枝へのマイクロカテーテル挿入と検体採取を安定確実に施行できる体制をほぼ作り上げた。 研究分担者伊藤明宏、川崎芳英、三塚浩二、海法康裕はいづれも泌尿器腹腔鏡技術認定を有する腹腔鏡手術の熟練者で、森本、高瀬等が作成した個々の原発性アルドステロン症患者の責任病変マッピングに従って安全に副腎機能温存手術を遂行、そのデータを蓄積している。川崎芳英は現在までのアウトカムの一部を昨年の全米泌尿器科学会総会で発表した。 研究代表者石戸谷滋人は研究チーム全体の統括を行い、データを管理している。その成果の一部を今年度和文誌に1編投稿した。昨年度までの研究を更に発展させて、「原発性アルドステロン症においては、正確な術前の局在診断の下に、全摘術だけでなく部分切除術=機能温存手術も標準治療の一環となりうる」というエビデンスを確立する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
我々の研究グループは、国内有数の副腎疾患を扱っており、副腎内視鏡手術数も国内トップレベルである。研究初年度の症例蓄積数が順調であることから、研究期間内にそのデータの解析、アウトカムの発表が可能であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
引き続いて、超選択的副腎静脈サンプリングを推進し、機能温存手術体系の最終的な確立に向けて症例を蓄積していく。前回の基盤研究C(25462532:2013~2016年)で我々が得た成果とその論文は、副腎腫瘍取り扱い規約第3版(2015年)や高血圧治療ガイドライン2014にも引用されている。現在の研究方針を継続・推進することで、残り2年の間に新たなエビデンスが構築可能であることを確信している。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度は研究初年度であり、筆頭著者としての原著論文は1編であった。情報収集のための重要な学会参加や論文執筆開始にかかる経費が平成28年度は比較的少なく、使用額に残額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
国際泌尿器内視鏡学会参加(カナダ:バンクーバー)、ヨーロッパ泌尿器科学会参加など。また、2017年度中に英文誌に原発性アルドステロン症のQOL関連の論文を投稿予定である。上記のために経費を使用する。
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