研究課題/領域番号 |
16K11077
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
宮本 敏伸 旭川医科大学, 医学部, 講師 (70360998)
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研究分担者 |
千石 一雄 旭川医科大学, 医学部, 教授 (30163124)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | azoospermia / SCOS / MA / Male infertility |
研究実績の概要 |
日本人SCOS患者におけるヒトETV5遺伝子の検討 現在およそ15%のカップルが不妊に悩まされており、その約半数は男性因子によるものとされている。近年、Etv5遺伝子のノックアウトマウスが報告され、その表現型は胚細胞の喪失による無精子症、男性不妊症を呈するとされている。この表現型はヒトSCOSと一致する。ETV5遺伝子はDNA-binding機能を持つETSドメインを有する転写因子をコードしている。今回我々はマウスの知見をもとに、ヒトにおいて組織学的にSCOSと診断された日本人患者140名においてヒトETV5遺伝子の解析を行った。解析の結果患者群においてcoding region内において4つのSNP (SNPs 1-4)を検出し、正常コントロール群と比較検討したところ、SNP2及びSNP3において患者群及びコントロール群において統計学的に有意な差を認めた。 以上より、ヒトETV5遺伝子がヒトSCOSの発症に何らかの関与をしていることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までにヒト無精子症原因遺伝子をすでに9個同定し、現在その機能解析が進行中である。 またこのうち、ノックアウトマウス作成が行われていない遺伝子においてはその準備が開始されているため。
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今後の研究の推進方策 |
まず最終年度終了までに最低30個のヒト無精子症原因遺伝子を同定すること 上記遺伝子においては必ず機能解析を行いその変異の持つ意味を明確にすること さなりノックアウトマウスを作成および解析しその発生段階を明確にする。
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