非妊時子宮内膜および流産脱落膜を用いてそこに存在するNK細胞の妊娠の成立・維持に関する検討を行い、NK細胞表面のNKp46の発現が不育症や不妊症で変化することを明らかにした。NKp46を発現するNK細胞は活性性受容体と抑制性受容体を共発現するものがあり、さらにNKp46の発現強度(NKp46dim細胞とNKp46bright細胞)の発現により、その後の妊娠成立の有無が異なることを示した。また非妊時子宮内膜や流産脱落膜に発現するNKp46発現からその後の妊娠予後を推定できる可能性が明らかとなった。またNK細胞はパートナーの精液により刺激することによりサイトカイン産生を来すことが明らかになった。
|