研究課題/領域番号 |
16K11079
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
西郡 秀和 東北大学, 大学病院, 准教授 (40453310)
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研究分担者 |
大塩 清佳 東北大学, 大学病院, 特任助手 (00769739)
木村 芳孝 東北大学, 医学系研究科, 教授 (40261622)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 有精卵 / 胎児心電図 |
研究実績の概要 |
有精卵を用いての実験。孵化率を検討するため処置をしない群60個、コントロール群(H20)46個、メチマゾール20μL/個投与群83個、メチマゾール15μL/個投与群13個、メチマゾール10μL/個投与群23個、バルプロ酸投与群12個、グルココルチゾール(ベタメサゾン)49個を対象に実験を行った。グルココルチゾール(ベタメサゾン)は、母体ストレスモデルとして行った。鶏胚の心電図測定は、直接的電極を刺入して行った。卵齢15日に鶏胚の心電図を測定した対象数は、処置をしない群6個、コントロール群7個、メチマゾール20μL/個投与群5個、グルココルチゾール(ベタメサゾン)30個であった。卵齢19日に鶏胚の心電図を測定した対象数は、処置をしない群7個、コントロール群11個、メチマゾール20μL/個投与群5個、グルココルチゾール(ベタメサゾン)26個であった。心電図測定結果を、Matlabを使用し、パワースペクトル解析を用いて検討中である。暫定的な結果として、卵齢19日めの低周波数成分/高周波数成分の比は、コントロール群(7個)と比較して甲状腺機能低下モデルともいえるメチマゾール20μL/個投与群(6個)は、コントロール群と比較して有意に低下した。低周波数成分/高周波数成分の比は、交感神経活性の指標である。このことは、ヒト・胎児心電図に応用した場合、甲状腺機能低下の胎児を早期に発見できる可能性を示している。一方、母体ストレスモデルともいえるグルココルチゾール群(6個)は有意差はなかった。ヒトを対象とした検討では、コントロール群約60組、甲状腺疾患群7組、抗てんかん薬服用群5組、精神神経疾患9組を対象に胎児心電図測定を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
適切な心電図測定手技の確立と、得られた心電図の解析条件についての検討に時間を要した。特にMatlabを用いたパワースペクトル解析に時間を要した。ヒトを対象とした検討では、参加者は予定数より少なかった。
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今後の研究の推進方策 |
手技と測定解析条件が確立したので、今後はルーチン作業として、甲状腺低下モデルの個数を増加して解析を行う。またバルプロ酸投与モデルの実験も予定通りに行う。ヒトを対象とした検討では、参加者は予定数より少なかった。リクルートを継続する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額は今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額である。 平成30年度請求額と合わせ平成30年度の研究遂行に使用する予定である。
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