本研究では、velocity vector imaging (VVI)を用いて、 まずは正常胎児の妊娠期間における心機能変化を明らかにした。妊娠14週以降の正常胎児31例を対象に心臓超音波検査を施行し、VVIで両心室における1)longitudinal velocity、2)strain、3)strain rateを解析した。結果は以下の通りである。1)両心室で妊娠経過に伴い、収縮期・拡張期ともに増加した。特に自由壁基部と中部で増加した。2)、3)妊娠週数による変化はなかった。 本研究により正常胎児のVVI指標を得ることが出来た。今後、胎児心機能障害の診断に寄与する可能性がある。
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