妊娠高血圧症候群は,周産期領域における重篤な疾患の一つとして知られているが,胎児・胎盤の娩出以外に有効な治療法が確立されていないため,早期の診断法の開発が急務である。今回,妊娠高血圧症候群の胎盤に対して,次世代高速シークエンサーを用いた新たなトランスクリプトーム解析であるRNA sequencingによる解析を行ったところ,これまでの網羅的発現解析では明らかとなっていない新規転写産物やスプライシングバリアントを同定することが可能であった。本研究結果から得られた新たな知見により,妊娠高血圧症候群や胎盤形成不全の発症機序に関するや診断および治療法の開発に向けた大きな貢献が期待される。
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