研究課題/領域番号 |
16K11121
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
大和屋 健二 東京理科大学, 理工学部応用生物科学科, 助教 (80447309)
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研究分担者 |
宮戸 健二 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 細胞医療研究部, 室長 (60324844)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 精子形成 |
研究実績の概要 |
28年度、目的遺伝子に対するコンディショナルノックアウトマウスを解析しFloxedマウスには雌雄共に妊孕性が維持されていることを確認した。Creリコンビナーゼ発現マウスとの交配で得られたコンディショナルノックアウトマウスは雄性不妊であることが認められた。 28年度から29年度にかけて、コンディショナルノックアウトマウスとFloxedマウスをブアン固定し、精巣と精巣上体のパラフィン切片を作製しPAS-hematoxylin染色を行った結果、Floxedマウスの精巣上体では成熟精子が認められたが、コンディショナルノックアウトマウスの精巣上体には正常精子は認められず、異常な細胞が多く含まれていた。Floxedマウスの精巣ではすべてのステージの細胞が認められたが、コンディショナルノックアウトマウスの精巣では、減数分裂中の精母細胞は確認できたが、伸長期精子細胞は認められなかった。コンディショナルノックアウトマウスではステージIからIVまでは正常であることを確認できたが、ステージVからVIで間隙が生じstep5以降の精子細胞を確認する事ができなかった。微細形態の異常を確認すべく透過電子顕微鏡による観察を試みている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
標的としている遺伝子破壊をCRISPR/Casシステムで行うと、本課題で扱うマウスとは異なる表現型を示すことが明らかとなった。本研究課題で扱うマウスの表現型の原因を探る方向に計画をシフトさせるため。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題で扱うマウスの表現型の原因を探るため、透過電子顕微鏡による微細形態異常を観察する試みは継続する。動物の作成方法に起因する場合を考慮し、コンディショナルノックアウトマウスのゲノムの解析を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
わずかな額であったため、非合理的な予算の消化は行わず、次年度に持ち越した。消耗品費として使用する。
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