研究課題/領域番号 |
16K11141
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
中村 圭一郎 岡山大学, 大学病院, 講師 (90359886)
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研究分担者 |
永坂 岳司 岡山大学, 大学病院, 講師 (30452569)
春間 朋子 岡山大学, 大学病院, 助教 (60751774) [辞退]
平松 祐司 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (80218817)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 子宮体癌 / メチル化 / MLH1/MSH2 promoter / MGMT promotor |
研究実績の概要 |
Epigenetic prognostic biomarker候補群のメチル化解析について、まず子宮内膜癌320例に対し遺伝子解析を行った。マイクロサテライト不安定性は約30%に認め、POLE変異は約8%に認めた。DNAミスマッチ修復タンパクについて全例免疫組織化学染色により発現を確認し、欠損を認める症例は約30%を占め、遺伝子解析におけるMSIとの一致率は約95%であった。続いてMLH1・MSH2 promoter領域のメチル化解析を行った。MLH1 promoterのメチル化は約10%に認め、MSH2 promoterのメチル化は約1%に認めた.MLH1・MSH2タンパクの発現を確認し,それぞれpromoterのメチル化とタンパク欠損に関連があることが示された。病理学的所見との関連については、MSIの割合が組織型により異なる傾向はあるが、メチル化との関連はなかった。子宮内膜癌自体が予後良好な疾患であるため、遺伝子のサブタイプについてコホート全体で予後の解析を行っても有意な差は得られなかったが、他の因子と共解析し予後因子としての有用性について検討中である。MGMT promotorのメチル化については、子宮内膜癌約100例で検討したが、メチル化はほとんど認めなかった。膠芽腫や大腸癌などと比べると子宮内膜癌におけるメチル化の頻度は著しく低いと考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通りに実験を行っており、(2)おおむね順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
本年度はGenetic解析に加え、MHL1・MSH2・MGMT promoter領域を中心に320名患者のメチル化解析を行った。子宮体癌は大腸癌と異なり、メチル化の頻度は低かった。 次年度以降、子宮体癌におけるCpGメチル化の詳細な解析を計画している。
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