| 研究課題/領域番号 |
16K11171
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| 研究機関 | 東北大学 |
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研究代表者 |
山内 大輔 東北大学, 大学病院, 助教 (70361102)
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| 研究分担者 |
香取 幸夫 東北大学, 医学系研究科, 教授 (20261620)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | 内耳 / 内視鏡手術 / 聴神経腫瘍 |
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| 研究実績の概要 |
神経線維腫症Ⅱ型は両側聴神経腫瘍によって両側高度感音難聴を来す指定難病であるが、手術治療や放射線治療を施行した際の聴力温存率は満足できるものではないため、有効な聴力の残存している間は経過観察することが多い。一方で、最近我々が施行している水中内視鏡下耳科手術は内耳をより明瞭に観察できる手術法であり、これまでに半規管瘻孔や上半規管裂隙症候群に対する同手術を施行したが聴力温存が可能であった。本研究課題では経迷路法による聴神経腫瘍摘出術の際に水中内視鏡下に迷路削開を行い、蝸牛を保護し聴力を温存するための低侵襲な手術方法を開発することを目的としている。
初年度（平成28年度）にこれらの有蹄類頭部標本(ヒツジ)を用いた内耳削開を施行し、解剖学的な理解と経迷路法による前庭神経の切除術のシミュレーションを計画した。平成29年度に計画中の生体ヒツジを用いた水中内視鏡下経迷路法による内耳温存手術実験に向けて、平成28年度はヒツジの頭部標本を用いた手術シミュレーションを施行した。水中内視鏡による解剖により、蝸牛、前庭、三半規管などの内耳膜迷路、前庭神経、蝸牛神経、顔面神経などの内耳道の走行などを鮮明に観察することができた。また、水中内視鏡下耳科手術の際の灌流条件を設定する目的で、モルモットを用いた水中内視鏡下前庭破壊実験を行った。術直後の聴性脳幹反応測定から、灌流液の種類によって蝸牛機能の温存率が高くなる傾向があった。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度に計画していた有蹄類頭部標本(ヒツジ)を用いた水中内視鏡下経迷路法による手術シミュレーションは予定通り施行し、水中内視鏡による解剖により、蝸牛、前庭、三半規管などの内耳膜迷路、前庭神経、蝸牛神経、顔面神経などの内耳道の走行などを鮮明に観察することができた。さらに、モルモットを用いた蝸牛温存を目的とした灌流液の条件を変えながらの水中内視鏡下前庭破壊実験によって、次年度の生体ヒツジを用いた実験の灌流条件を決定するための重要な成果を追加することができた。水中内視鏡下経迷路法による蝸牛温存の手術行程について、ヒツジの内耳構造を把握し適切な手技を行える準備が整ったこと、モルモットの水中内視鏡下前庭破壊による蝸牛温存が実現され、その灌流液の条件についての知見をえられたことで、次年度のヒツジ生体実験への第一段階目標を達成できた。
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| 今後の研究の推進方策 |
初年度に計画していた有蹄類頭部標本(ヒツジ)を用いた水中内視鏡下経迷路法による手術シミュレーションは予定通り達成され、さらにモルモットの水中内視鏡下前庭破壊による蝸牛温存が実現され更に灌流液の条件について一定の成果があげられたことから、平成29年以降に予定されていた通り、生体ヒツジを用いた水中内視鏡下経迷路法による実験を進めていく。生体ヒツジ、実験施設、聴性脳幹反応測定の準備がほぼ整っている。さらに、関連する学会、研究会などから最新の基礎実験の成果、臨床での進展を照らしながら、自らも本研究課題で得られた知見について自らも学会発表、論文投稿での公表を予定していく。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
初年度に計画していた有蹄類頭部標本(ヒツジ)を用いた水中内視鏡下経迷路法による手術シミュレーションは予定通り施行し、水中内視鏡による解剖により、蝸牛、前庭、三半規管などの内耳膜迷路、前庭神経、蝸牛神経、顔面神経などの内耳道の走行などを鮮明に観察することができた。さらに、モルモットを用いた蝸牛温存を目的とした灌流液の条件を変えながらの水中内視鏡下前庭破壊実験によって、次年度の生体ヒツジを用いた実験の灌流条件を決定するための重要な成果を追加することができた。生体ヒツジは他施設で準備中であるが、まだ購入費、飼育費についての費用支払いが生じていないため、次年度使用額に合算して計上することとした。
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| 次年度使用額の使用計画 |
初年度に計画していた有蹄類頭部標本(ヒツジ)を用いた水中内視鏡下経迷路法による手術シミュレーションは予定通り達成され、さらにモルモットの水中内視鏡下前庭破壊による蝸牛温存が実現され更に灌流液の条件について一定の成果があげられたことから、平成29年以降に予定されていた通り、生体ヒツジを用いた水中内視鏡下経迷路法による実験を進めていく。生体ヒツジ、実験施設、聴性脳幹反応測定の準備がほぼ整っている。さらに、関連する学会、研究会などから最新の基礎実験の成果、臨床での進展を照らしながら、自らも本研究課題で得られた知見について自らも学会発表、論文投稿での公表を予定していく。
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