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2019 年度 実績報告書

急性感音難聴の分子病態と治療の動態的解析-次世代シークエンスでの統合遺伝子解析-

研究課題

研究課題/領域番号 16K11181
研究機関岡山大学

研究代表者

前田 幸英  岡山大学, 大学病院, 講師 (00423327)

研究分担者 假谷 伸  岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (10274226)
菅谷 明子  岡山大学, 大学病院, 助教 (20600224)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード蝸牛 / 急性音響性障害 / 遺伝子発現 / 次世代シークエンサー / RNA-seq / DNAマイクロアレイ / 神経情報伝達 / 内耳免疫
研究実績の概要

2019年度には、2018年度までに得られた次世代シークエンサー(RNA-seq)とDNAマイクロアレイの生データをさらに解析し考察を深めた。具体的には、RNA-seqで、難聴発症12時間後の蝸牛で、難聴を発症していない蝸牛に比べて、発現量が2倍以上あるいは1/2以下に変動すると示されたが、DNAマイクロアレイでは変化が検出されない遺伝子群を検討した。また同様に、ステロイド(デキサメタゾン)腹腔内投与後の変化を検討した。この様な検討を行ったのは、RNA-seqとDNAマイクロアレイの間には、検出できる遺伝子の発現量の幅(ダイナミックレンジ)に違いがあるため、このデータ解析により新たな発現変動遺伝子が検出できるためである。
その結果、難聴発症12時間後の蝸牛で最も変動が見られた機能的遺伝子パスウェイは“Neuroactive-ligand-receptor interaction”パスウェイで、これに属する35遺伝子の変動を認めた(p<0.05、 FDR<0.05)。次に顕著な変動を認めた遺伝子パスウェイは、2018年度までの検討結果と一致する“Cytokine-cytokine receptor interaction”パスウェイであった。また、ステロイド投与12時間後に変動していた遺伝子群の機能として、最も大きく変動するパスウェイは、“Neuroactive-ligand-receptor interaction”パスウェイで、“Cytokine-cytokine receptor interaction”パスウェイがこれに続いていた。さらに、ステロイド投与24時間後にも“Neuroactive-ligand-receptor interaction”パスウェイは変動していた。以上の結果より急性感音難聴の病態には、らせん神経や感覚細胞の情報伝達機構の変化も関わると考察した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 岡山大学研究者総覧

    • URL

      http://soran.cc.okayama-u.ac.jp/search?m=home&l=ja

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公開日: 2021-01-27  

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