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2016 年度 実施状況報告書

細胞性免疫操作による老人性難聴予防

研究課題

研究課題/領域番号 16K11202
研究機関関西医科大学

研究代表者

岩井 大  関西医科大学, 医学部, 教授 (10232638)

研究分担者 稲葉 宗夫  関西医科大学, 医学部, 非常勤講師 (70115947)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード老人性難聴 / 胸腺萎縮 / 胸腺移植 / CD4 / 細胞性免疫 / SAMP1
研究実績の概要

現在、人口高齢化に従い増え続けものの予防法のない老人性難聴は、その進行と予防に関与する免疫担当細胞を同定できれば、予防できる可能性があると考えられる。ヒトと同じく加齢性胸腺萎縮と細胞性免疫機能低下、老人性難聴を示すSAMP1マウスについて、私はこれまで以下を明らかにしている:
①CD4+ T 細胞のうち、Interleukin-1 receptor type 2(IL-1R2)+CD4+ T 細胞(T1R2)とnaturally occurring regulatory T 細胞(Treg)の両細胞集団が、加齢(免疫老化と難聴)に伴い増加し、胎児胸腺移植により減少する。
②若年マウスの両細胞集団の少ないCD4+ T 細胞の接種や、胎児胸腺移植により、免疫が亢進し(免疫若返り)、さらに難聴も予防・治療できる。
今回の研究では、T1R2 and/or Tregを投与することで難聴が進行するか、また、ナイーブCD4+ T 細胞(非T1R2非Treg)の接種で難聴が予防されるかを検討する。胎児胸腺移植群を難聴が予防できるpositive control群とする。SAMP1の難聴は、5ヶ月齢から難聴が生じ進行することから、購入(6週齢)ののち一定期間の飼育を行う。まず、当学に実験動物計画を申請し承諾を得た。実験計画に従いSAMP1(6週齢)80匹を適宜購入し、ドナーとして使用時に8-12ヶ月齢となるよう調節し、飼育を開始した。また、別に同マウスをホストとして60匹を購入して飼育し、4ヶ月齢から2か月おきに4回の細胞接種(または生食接種)、あるいは3ヶ月明けて2回の胎児胸腺移植(またはシャム手術)が受けられるようにタイムテーブルを組んだ。胎児胸腺のドナーとしての妊娠マウスの納入日を動物業者と取り決めた。なお、ホストマウスのアッセイは、2017年度末になる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

科研費を頂けるとの通知を受け取ったのち、直ちに実験動物計画書を作成し大学研究課に提出したが、動物の匹数計算や実験での麻酔法等の内容に修正が必要となった。これを訂正して申請し許可を得るまで数ヶ月がかかった。当初の実験計画では、この大学への実験動物計画書申請と認可に時間がかかることを十分考慮していなかった。

今後の研究の推進方策

研究の進行が遅れたため、秋に考えていた海外論文発表は取りやめ、その分を、当初見込んでいたより多くなった消耗品(標識抗体等)の代金に充てる予定である。1年間のおおよその実験スケジュールを立てており、これに沿って実験を行っていく。

次年度使用額が生じた理由

10,904円の残額が発生しました。この額の範囲内での必要な物品が見つかりませんでした。

次年度使用額の使用計画

平成29年度に使用させていただければと存じます。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Reexamination of etiology and surgical outcome in patient with advanced external auditory canal cholesteatoma.2016

    • 著者名/発表者名
      Konishi M, Iwai H, Tomoda K
    • 雑誌名

      Otology and Neurotology

      巻: 37 ページ: 728 734

    • DOI

      10.1097/MAO.0000000000001079

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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