嗅粘液層に存在する匂い結合タンパク質の生理機能の解明とこのタンパク質を用いた脳への薬剤輸送系の確立のための基盤研究を行うことを目的とした。 ①匂い分子結合タンパク質はこれまでにアカハライモリから2種類単離してきた。このうちCp-Lip1は嗅神経細胞の匂い受容感度を上昇させていることを見出した。また、この上昇に関与しているCp-Lip1の領域がC末端側の10アミノ酸に存在していることを見出した。 ②本タンパク質をマウス鼻腔内に投与すると海馬領域と小脳で分布していることを見出した。また、アルツハイマーの初期症状である嗅覚障害マウスを作成したところ海馬の萎縮見られた。現在治療の研究を行っている。
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