手術で採取した好酸球性副鼻腔炎の鼻茸細胞を培養して、TRPV3アゴニストであるメントールで刺激を与えると、TRPV3およびRANTES(CCL5)の発現が誘導された。反対に、TRPV3アンタゴニストによってRANTES(CCL5)の発現は抑制された。 同様にTRPVファミリーのTRPV1においても、TRPV1アゴニストであるカプサイシンで刺激を与えると、RANTES(CCL5)、TSLP、IL-33の発現が誘導され、TRPV1アンタゴニストによってそれらの発現は抑制された。 また、マウスにメントールやカプサイシンを経鼻投与することによって、鼻粘膜組織に好酸球が誘導されることがフローサイトメトリーにより示された。 これらの結果から、TRPV3やTRPV1は好酸球性副鼻腔炎の鼻茸において、好酸球をはじめとした炎症細胞を誘導している可能性が示唆された。
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