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2018 年度 実績報告書

頭頸部扁平上皮がんリンパ節転移におけるLOXL2の効果

研究課題

研究課題/領域番号 16K11234
研究機関愛媛大学

研究代表者

鵜久森 徹  愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (80512128)

研究分担者 矢野 元  愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (00284414)
岡田 昌浩  愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (20512130)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードリンパ節転移誘導因子 / 頭頸部扁平上皮がんバイオマーカー
研究実績の概要

がんの脅威はその転移によるところが大きいわけであるが、がんの進行や転移において、がん細胞そのものと微小環境との関連が重要な意味を持つことが広く知られるようになっている。前転移期ニッチェ (Pre-metastatic niche) は、腫瘍細胞そのものの到達以前に、転移標的組織に形成される宿主組織の構築が改変されたもので、細胞の接着性に変調が発生していたり、免疫抑制状態が形成されていると考えられるなど、転移成立に先立ち微小環境に生じる重要なイベントである。
これまで頭頸部扁平上皮がんの予後に重大な影響を与えるリンパ節転移においてもこのメカニズムが機能するのか否かは明らかでなかった。申請者らは、頭頸部扁平上皮がんが転移に先立って引き起こす分子イベントの解析より、前転移期に発現が上昇する分泌性因子の一つとしてLOXL2を見出した (Oral Oncology, 48, 663-758, 2012)。
申請者らは、頭頸部扁平上皮がんのリンパ節転移に貢献しうる分泌性因子として見いだされたLOXL2が、ヒト血清中のエクソソームにタンパク質として内包されることを確認し、健常ボランティアに比べ、頭頸部扁平上皮がん症例において血清LOXL2含量が有意に高値である傾向を確認した。これはLOXL2の頭頸部扁平上皮がん検出のバイオバーカーとしての可能性を示唆するものと考える。また、頭頸部扁平上皮がん症例の臨床像と血清LOXL2含量との相関についての検討において、比較的早期からLOXL2値は上昇を認め、リンパ節転移が成立した進行期にはLOXL2値は低下する傾向を確認した。これは前転移期ニッチェ形成に関与する因子として見出したLOXL2の役割に矛盾しないものであり、転移危険性診断指標としての可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 頭頸部扁平上皮がん細胞由来エクソソーム画分に含有されるLOXL2の転移危険性診断指標および抗転移治療標的としての 可能性2019

    • 著者名/発表者名
      真田朋昌、三谷壮平、上田哲平、鵜久森徹、羽藤直人
    • 学会等名
      第120回 日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会

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公開日: 2019-12-27  

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