研究課題/領域番号 |
16K11243
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
中山 明仁 横浜市立大学, 医学研究科, 客員准教授 (20207955)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 喉頭癌 / 機能温存 / 経口的手術 |
研究実績の概要 |
喉頭機能温存手術Supracricoid Laryngectomy with Cricohyoidoepiglottopexy(SCL-CHEP)を平成9年(1997)に導入してから20年が経過した。術後の喉頭機能とそれを支えるメカニズムの解析を平成20~23年度の基盤研究にて検討し、より良好な喉頭機能を目指した臨床的介入を目的に平成24~27年度の基盤研究につなげた成果を得た。亜全摘の長期予後について包括的に検討する。 1)長期予後の臨床的解析と病理所見の関連性の解析、2)嚥下機能の長期経過の解析、3)音声機能の長期経過の観察、の3つのプロジェクトを立案し、腫瘍学的成績の安定、音声・嚥下機能の安定獲得など、本手術の潜在性が実証された。 新たな取り組みとして、米国スタンフォード大学と次世代喉頭全摘術の開発にも着手した。本手術はより低侵襲でより安定した術後機能の獲得を目的としている。さまざまな課題はあるものの、少しずつ前進し、臨床応用に向けた、予備的研究を続けている。 経口的手法を用いて、喉頭亜全摘術がどこまで施行できるかについて検討して来た。外切開法で考案された原法を完全に経口的に施行することは、1)機器も限界、2)反回神経の位置を内腔から確認する解剖学的指標の欠如、3)輪状軟骨と舌骨を接合する手法の限界、などの限界点が示され、現状では困難であることが示された。今後、より実施可能な手法に向けた再検討が必要と考えられる。 来年度は新たな研究計画を立案し、予備的研究プロジェクトをスタンフォード大学と予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
喉頭亜全摘術は1)長期予後の臨床的解析と病理所見の関連性の解析、2)嚥下機能の長期経過の解析、3)音声機能の長期経過の観察、において腫瘍学的成績の安定、音声・嚥下機能の安定獲得が可能であることが実証された。 新たな取り組みとして、米国スタンフォード大学と次世代喉頭全摘術の開発に着手している。本研究では手術支援ロボットを用いて喉頭亜全摘術を経口的に行えるかを第一目的としている。本検討が順調に経過すれば、より低侵襲で、より安定した術後機能の獲得がかのうとなる潜在性を持っている。現時点では、さまざまな課題はあるものの、少しずつ前進し、臨床応用に向けた、予備的研究を続けている。 経口的手法の現時点での課題は、外切開法で考案された原法を完全に経口的に施行することは、1)機器も限界、2)反回神経の位置を内腔から確認する解剖学的指標の欠如、3)輪状軟骨と舌骨を接合する手法の限界、などである。今後、より実施可能な手法に向けた再検討が必要と考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
米国スタンフォード大学と次世代喉頭全摘術の開発に二年前から着手し、より低侵襲でより安定した術後機能の獲得を第一目的としている。課題はあるものの、少しずつ前進し、臨床応用に向けた、予備的研究を続けている。 完全な経口的手法を用いて、1)機器も限界、2)反回神経の位置を内腔から確認する解剖学的指標の欠如、3)輪状軟骨と舌骨を接合する手法の限界、などの理由で、現時点では実施が現実的ではなく、臨床応用が困難であることが示された。今後、より実施可能な手法に向けた再検討が必要である。 経口的手法と経外切開的手法を組み合わせるハイブリッド方式の可能性が議論されている。どのような割合で両手法を配置すればいいのか、経口的手法を導入する臨床的意義を見出す必要があり、今後の研究課題である。そのため、新たな研究計画の立案と実施を進めて行く予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
喉頭機能温存治療、喉頭亜全摘術の改善に向けた検討を続けている。研究実行中の項目が多く、当該年度は発表を行う成果が多く得られていない。そのために出張などの費用を多く計上しなかった。また、情報集積のための出張も多く行わなかったために、費用が予定より抑制されている。
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