Brown-Norwayラットに実験的網膜剥離をヒアルロン酸ナトリウムを用いて作成したのち網膜下へクリスタリンαBを投与した。視細胞のアポトーシスが最大となる3日目の網膜組織を用いて、TUNEL染色を行った。クリスタリンαBを20マイクログラム、2マイクログラム、0.2マイクログラム、それぞれ網膜下に投与した群では、視細胞のTUNEL陽性率は0.15%、0.67%、0.88%であり、特に20マイクログラム投与した群ではコントロールの0.74%よりも低く抑えられていた。実験的網膜剥離では、クリスタリンαBの網膜下投与により視細胞死の抑制が得られる可能性が示唆された。
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