マウスにストレス負荷を与えると涙液量が減少することを発見した。さらに、豊かな環境」にいるとストレスによる涙液量減少が見られないこと、またストレスによって減少した涙液量は「豊かな環境」に移すことで回復が早くなることを発見した。さらに、ストレス負荷をした時、通常環境下では脳の 脳由来神経栄養因子(BDNF)の 発現量が減少するのに対し、「豊かな環境」飼育下では発現量の減少は見られなかった。また、BDNF の発現量を抑えたモデルマウスでは涙液量が減少することを発見した。これらの結果より、環境因子によって涙液量は変化し、涙液量の分泌制御には脳の BDNF が関与している可能性が明らかになった。
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