我々はアレルギー性結膜炎の動物モデルにおいて、抗原感作前に経口免疫寛容を誘導することにより、結膜炎の発症を制御できることを報告してきた。しかし、我々の検討した系においても、感作成立後に経口免疫寛容を誘導した場合、結膜炎を制御することは難しい結果が得られてきた。抗原特異的経口免疫寛容を臨床の現場でアレルギー性結膜炎の治療に結びつけるためには、感作成立後、いかにして免疫寛容を誘導するべきかを検討する必要がある。本研究では、抗原感作成立後に経口免疫寛容を誘導するための手法を探索した。本研究成果は、臨床現場で経口免疫寛容により治療を検討する際の論理的礎となる。
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