眼表面疾患モデルにおける細胞治療の効果を調べるため、ウサギ創傷治癒モデルの結膜下に口腔粘膜由来間葉系細胞の移植を検討した。培養液を移植したコントロールに比べて口腔粘膜由来間葉系細胞移植した角膜欠損部位では比較的早く創傷治癒が促進されている可能性が認められた。上皮化した眼表面組織において、SPION(Fe3O4:四酸化三鉄))を取り込んだ細胞が存在しており、ベルリンブルー染色で検出することできた。また、抗ヒト核抗体を用いた免疫染色においても同様に移植部位に陽性像を観察することができた。以上のことから移植した口腔粘膜由来間葉系細胞は眼表面に生着し、創傷治癒を促進する可能性が考えられた。
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