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2018 年度 研究成果報告書

家兎気管大欠損モデルにおける自然修復機構の組織生化学的解析と自然修復調節法の確立

研究課題

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研究課題/領域番号 16K11343
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 小児外科学
研究機関新潟大学

研究代表者

窪田 正幸  新潟大学, 医歯学系, 教授 (50205150)

研究分担者 松田 康伸  新潟大学, 医歯学系, 准教授 (40334669)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード気管欠損 / 気管再生 / 創傷治癒 / ラパマイシン / ソマトスタチンアナログ / 肉芽 / 上皮再生
研究成果の概要

本研究は、家兎気管大欠損モデルを用いて、気管欠損部被覆組織の修復過程を免疫組織学的に検索し、治癒機転に関与する修飾因子を調整することで肉芽を来さないより生理的な創傷治癒機転の確立を目的とする。
気管欠損部は、1週目に炎症組織が発生し、2週目に炎症組織内に肉芽が発生しその内側が気管上皮で覆われる。組織障害因子であるTNFαをモノクロナール抗体投与により阻害したが、免疫反応抑制効果による易感染性が惹起される重篤な副作用が発生した。ソマトスタチンとラパマイシンの投与量と投与時期を慎重に調節した併用療法では、重篤な副作用がなく肉芽組織形成を伴わないより生理的な気管上皮再生機転を誘導することができた。

自由記述の分野

小児外科

研究成果の学術的意義や社会的意義

創傷治癒の初期過程は線維組織と血管組織からなる肉芽形成で、治癒機転には不可欠の過程であるが、一方で肥厚性瘢痕やケロイドを来たし、血管や消化管などの管腔臓器では吻合部狭窄や閉塞の原因となる。今回の研究により、治癒過程に関与する諸因子を外因性に投与した薬剤により微調節することが可能であり、より合併症の少ない治癒機転を誘導する方法を確立できた。整容性と機能に優れた治癒機転とすることで、皮膚切開や各種管腔臓器の吻合操作の合併症の発生が抑制され、その臨床的恩恵は外科系のあらゆる分野に波及する汎用性のあるもので、新しい臨床分野開発に繋がり、医療経済的波及効果と社会的意義は極めて大きい。

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公開日: 2020-03-30  

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