研究課題/領域番号 |
16K11351
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
文野 誠久 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40405254)
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研究分担者 |
東 真弓 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10380453)
古川 泰三 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20515291)
田尻 達郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80304806)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 小児外科 / リンパ管腫 |
研究実績の概要 |
リンパ管腫は,とくに頭頸部発生例では,良性疾患であるにも関わらず,難治性となり,生涯にわたり患者のQOLを著しく損なうことが少なくない.したがって,低侵襲でより効果的な新規治療の開発がこれまでの課題であった.本研究では,5-ALAと発光ダイオードを用いた光線力学療法(PDT)にmTOR阻害剤であるSirolimusを併用する,安全性が高く侵襲性の極めて低いリンパ管腫に対する新規治療法の開発を目的とする.リンパ管腫モデルラットに,Sirolimus投与とPDT併用治療を行い,その効果を組織学的に検討する.さらに既存の治療法と統合して,新たな治療戦略を確立することを最終目標とする. 現在は,、シロリムスおよびシロリムス誘導体であるエベロリムスを用いて,臨床例においての治療効果を検証しており,4例に投与を行い,症状改善あるいは病変縮小効果が確認された.PDTについては発光ダイオードシステムについて技術者とマウス用に開発中である.今後モデルマウスにて,実証及びPDT実験系の確立を目指す.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
ラットマウス作成およびPDT装置作成について開発が予定どおり進んでいない.
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今後の研究の推進方策 |
リンパ管腫モデルラットを作成する.ラット成体の頚部皮下と口腔底にFIAおよびVEGF-Cを投与し,のう胞状リンパ管腫組織を作成する. 光増感物質5-ALAのリンパ管腫病変に対する蓄積性,蛍光寿命を評価した後,病変部のLED光源照射を行う.エコーでモニターを行い,治療後28日目に犠牲死させて組織学的評価を行う.また,Sirolimus誘導体Everolimusをモデルラットに連日2日間経口投与し,同様に評価する. mTOR阻害剤およびPDT併用療法として,Day0にPDT,Day1,2にEverolimus投与を行い,同様に評価する
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次年度使用額が生じた理由 |
ラットモデルの作成に難渋しており、当初の予定額より経費がかからなかった。 今年度は動物実験のエキスパートにコンサルトを行い、昨年度分も含めてラットを購入する予定である。
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