研究課題
救急災害医療において、迅速な傷病者の重症度判定や治療は重要である。これまで、我々はウエラブルオキシメーターを用い傷病者評価を行ってきたが、到達困難な場所にいる傷病者に対して安全にアプローチし検査することができなかった。今研究では、ウエラブルオキシメーター/薬剤などをドローンを用いて正確に傷病者がいる場所に搬送し、機器をとりつけることを最終目標とし、当技術が特に必要とされる浜松市佐久間地区で行った。ドローンの技術を高め、自動操縦で目標となる地点まで飛行し、正確に着陸し、機器や薬剤を搬送し、その後再び自動操縦で、患者検体を発進場所へ持ち帰る実験を段階的に行い成功した。また、最終回においては、各種許可を得て、目視外でこの実験を行い、実用に近い状態で行うことができた。この研究において、ドローンの着陸には持ち運びできるマークを地面に置き、人工知能を用いてドローンを誘導することにも部分的に成功している。これは、将来傷病者を認識し、傷病者の上腕・前腕など細かい解剖を認識し、ウエラブルオキシメーターや各種計測機器を、医療従事者が直接傷病者と接触せずに装着する基盤になるものである。この実験は、医療従事者が安全にかつ迅速な傷病者の重症度評価ができる一歩になったと思われる。これらは、各種マスコミで報道され、アジア救急医学会などで発表した。この研究から派生する胸骨圧迫研究や、薬物中毒に関する研究に関しては論文発表している。
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Forensic Toxicology
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