研究課題/領域番号 |
16K11414
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
救急医学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
太田 周平 横浜市立大学, 医学研究科, 客員准教授 (20381478)
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研究分担者 |
東條 健太郎 横浜市立大学, 医学部, 講師 (80737552)
宮崎 智之 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (30580724)
馬場 靖子 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 准教授 (80453041)
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研究期間 (年度) |
2016-10-21 – 2020-03-31
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キーワード | ARDS / エネルギー代謝 |
研究成果の概要 |
本研究では最初に肺胞上皮細胞培養をLPS活性化好中球によって傷害を引き起こすin vitro実験系を構築し,傷害を受けた肺胞上皮細胞のエネルギー代謝が大きく変化することを見出した.マイクロアレイを用いて傷害をうけた細胞のトランスクリプトームを解析したところ,インスリン抵抗性経路に変化が見られ,エネルギー代謝の変化に関係している可能性が示唆された.これを踏まえ,インスリンシグナルを阻害したところ,肺胞上皮細胞の傷害を抑制することができたことから,インスリン抵抗性経路は肺傷害の治療標的になりうる可能性があると考えられた.
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自由記述の分野 |
集中治療医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではARDSを模した培養細胞実験系を用いることで,傷害を受けた肺胞上皮細胞において大きなエネルギー代謝パターンの変化が生じ,包括的な遺伝子発現の解析からインスリン抵抗性経路がその背景機序の一つである可能性が示唆された.インスリン抵抗性は高血糖をもたらすことから忌避すべきものと考えられているが,本研究の結果からはインスリン抵抗性の活性化が臓器保護効果を持つ可能性が示唆され,今後の研究の発展につながる成果をえることができた.
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