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2018 年度 実績報告書

大阪府南部の重症小児患者数の大規模地域網羅的調査:過不足なきPICU整備にむけて

研究課題

研究課題/領域番号 16K11437
研究機関地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪母子医療センター(研究所)

研究代表者

籏智 武志  地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪母子医療センター(研究所), その他部局等, 集中治療科・副部長 (00528797)

研究分担者 竹内 宗之  地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪母子医療センター(研究所), その他部局等, 集中治療科・主任部長 (00774647)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード重症小児 / 小児救急 / 小児集中治療室 / 脳症
研究実績の概要

【背景】欧米豪と比較して日本では小児集中治療室(pediatric intensive care unit:PICU)が大幅に少ない。患者をPICUに集約することで予後を改善できる可能性があるが、適切なPICU整備のために重症小児救急患者に関する信頼性の高い疫学調査が必要であった。
【目的】大阪府南部において、重症小児救急患者の頻度,背景,経過,予後,および予後に関わる因子を明らかにすること。
【方法】2015年4月から1年間に大阪府南部の3医療圏である堺市医療圏、、南河内医療圏、泉州医療圏(小児人口約30.6万人)の小児病床を有する24施設を受診した15歳未満の重症小児救急患者を対象に前方視的な観察研究を行った。重症患者の定義は1.心肺蘇生、2.24時間以上の意識障害、3.持続的な抗痙攣薬、4.人工呼吸管理、5.循環作動薬、6.血液浄化療法、7.肝不全、8.高次施設への転送を実施した患者とした。
【結果】重症小児救急患者の定義に該当した患者は196人であった。年齢中央値は2歳,男/女109/87人,基礎疾患を41%に認めた。受診の契機となった疾患は87%が内因性で,44%に感染症があり,10%は虐待の可能性があった。重症小児救急患者の頻度は小児人口1,000人あたり年間0.641人,死亡率は10%,神経学的評価が低下または死亡した予後悪化の患者は19%であった。心肺蘇生(OR 13.7 95%CI 2.55~90.6),24時間以上の意識障害(OR 8.64 95%CI 2.55~31.2),急性脳症(OR5.29 95%CI 1.19~25.2),人工呼吸(OR 4.56 95%CI 1.19~19.9)が予後悪化と関連した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 集中治療を必要とする重症小児救急患者の疫学調査2018

    • 著者名/発表者名
      籏智 武志、津田 雅世、京極 都、安達 晋吾、杉本 圭相、文一恵、井坂華奈子、稲田 雄、清水 義之、竹内 宗之
    • 雑誌名

      児誌

      巻: 122 ページ: 1177-1185

    • 査読あり
  • [学会発表] 「最後の砦となるために」~小児集中治療の課題~2018

    • 著者名/発表者名
      籏智 武志
    • 学会等名
      第287回堺市医師会小児科医会学術例会

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公開日: 2019-12-27  

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