研究成果の概要 |
頸部郭清術を行った口腔扁平上皮癌(OSCC)を対象として、ECM改変に関与するLOX, MT1-MMP, S100A8, TIMP-1の原発部やリンパ節での局在を免疫組織化学的に観察した。 原発部では、TIMP-1の実質細胞及び間質細胞での発現、LOX, MT1-MMPの実質細胞での発現がリンパ節転移と相関しており、リンパ節転移の予測に有用である。また、リンパ節では転移例でmarginal sinus histiocytosisが高頻度に形成され、ここに、LOX、MT1-MMP陽性マクロファージが有意に増加していた。これらの細胞はSCC細胞の定着しやすい微小環境を構築していることを示唆している。
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