歯周病関連細菌Porphyromonas gingivalisの持つMfa1線毛はMfa1-Mfa5タンパク質から構成される。しかし、本線毛の形態形成機序や機能には不明な点が多い。そこで本研究では、Mfa5の輸送機序、線毛形成との関連、局在について解析し、Mfa1線毛の形態形成機序の全貌を明らかにすることを目的とした。その結果、Mfa5が菌体表面での線毛発現に必要なことが明らかになった。また、Mfa5が線毛の最先端に局在している可能性が示された。さらにMfa5は、タイプIX分泌装置依存的に細胞外に輸送され線毛に組み込まれること、Mfa3及びMfa4の線毛への組み込みに必要であることが示された。
|