研究課題/領域番号 |
16K11477
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
林 良憲 九州大学, 歯学研究院, 講師 (80582717)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 歯髄幹細胞 / 脊髄後根神経節 / 神経障害性疼痛 |
研究実績の概要 |
脱落乳歯歯髄幹細胞(Stem cells from Human Exfoliated Deciduous teeth: SHED)は、様々な細胞への分化能を有する間葉系幹細胞として2003年に発見され、現在では脊髄損傷や全身性エリテマトーデスなどの種々の疾患への応用の可能性が報告されている。本研究は、このようなSHEDの神経障害性疼痛に対する影響を解析することを目的としている。SHEDは既に形成された痛みに対して、単回投与で疼痛を改善した。この際にSHEDは脊髄後根神経節に集積する一方で、脊髄への集積は認められなかった。SHED中の抗炎症因子として報告されているMCP1およびSiglec-9には鎮痛効果がなく、SHED中の新たな因子が鎮痛作用を示していることが明らかになった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
脊髄後根神経節に特異的な遺伝子編集に時間を要したため。
|
今後の研究の推進方策 |
若干の研究の遅れは生じたものの、目的の遺伝子編集は完了している。予定している研究に従い、SHEDの鎮痛効果メカニズムを解析していく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
脊髄後根神経節特異的な遺伝子導入に使用するアデノ随伴ウイルスの培養・精製までに時間的に間に合わなかったため、次年度使用額が生じた。
|
次年度使用額の使用計画 |
脊髄後根神経節特異的な遺伝子導入に使用するアデノ随伴ウイルスの培養・精製に使用する。
|