研究課題/領域番号 |
16K11482
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
齋藤 充 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (50347770)
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研究分担者 |
倉本 恵梨子 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (60467470)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 認知症 / 咀嚼障害 / 三叉神経中脳路核 / 青斑核 / 閉口筋筋紡錘 / 歯根膜機械受容器 / 神経栄養因子 |
研究成果の概要 |
歯周病菌への感染がアルツハイマー病とそれによる認知症の発症の危険因子であることを示す報告が為されて来ている。一方で、歯周病菌への感染の有無に関わらず咬合・咀嚼の不全が認知機能の低下を惹き起こすことが多くの疫学研究によって示唆されている。咬合・咀嚼不全が生じると閉口筋筋紡錘や歯根膜機械受容器を支配する三叉神経中脳路核(MTN)ニューロンの活動低下や死滅を惹き起こす。本研究ではMTNの障害が認知機能の低下を招く機構について解析した。その結果、MTNの障害はMTNに近接する青斑核ニューロンの機能低下や死滅を招くが、それはMTNと青斑核のニューロン間の接合を介するものではないことが示唆された。
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自由記述の分野 |
口腔生理学・神経生理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
医療の発達により平均寿命が延長している中、高齢者における認知症発症が重大な問題となっており、その抑制が医学が果たすべき重大な使命のひとつとなっている。歯周病菌への感染がアルツハイマー病とそれによる認知症の発症の危険因子であることを示す報告は数多くある。一方で、歯周病への感染が無くとも、多数歯の脱落等によって食物を十分に咀嚼しない状態が継続すると、閉口筋筋紡錘や歯根膜機械受容器を支配している三叉神経中脳路核ニューロンが障害され、更にそれが青斑核ニューロンの異常に繋がることで、学習・記憶等の認知機能の低下を惹き起こすことが示唆される。
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