研究課題/領域番号 |
16K11484
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
谷村 明彦 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (70217149)
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研究分担者 |
石井 久淑 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (00275489)
根津 顕弘 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (00305913)
森田 貴雄 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (20326549)
赤松 徹也 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(生物資源産業学域), 准教授 (80294700)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 唾液腺 / カルシウム応答 / イメージング / 蛍光タンパク質 / ウイルスベクター / アセチルコリン |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、我々が開発した顎下腺腺房細胞に超高感度Ca2+センサー(YC-Nano 50)遺伝子を発現させたラットを使ったin vivo Ca2+イメージング解析技術を発展させて、より侵襲性が低く、長期間の解析ができる実験系を開発することである。前年度までの研究で、アデノ随伴ウイルス・ベクター(AAV)およびレンチウイルス・ベクター(LVV)に、YC-Nano50, G-GECO, GCaMPなどのCa2+センサー遺伝子を組込んだウイルスベクターを作成し、1ヶ月以上の長期間にわたって唾液腺に蛍光タンパク質を発現させることに成功した。またそれらの蛍光タンパク質を発現する安定発現細胞の作成に成功した。 今年度は、この方法を使って蛍光タンパク質を安定発現する唾液細胞を作成するために、ヒトテロメラーゼ(hTER)遺伝子を用いて細胞を不死化する方法を確立した。この技術を使用することによって、唾液腺由来の幹細胞等を用いた再生研究が可能になると期待される。 さらに低侵襲イメージング法の確立をめざして、3種類の光ファイバーを使ったイメージング装置を比較した。Cellvisioとdoricを使った実験では、GCaMPを発現させたラット唾液腺においてAChによる蛍光強度の変化を解析した。特にCellvisioを使った実験では、in vivo Ca2+イメージングで初めてCa2+ waveの観察に成功した。一方、これらの装置ではFRET解析ができないため、高感度Ca2+センサー(YC-Nano50)を使うことができない。そこで蛍光顕微鏡とファイバースコープを組み合わせた装置を試作した。この装置では、唾液腺に発現させたYC-Nano50蛍光の検出が可能であったが、ノイズレベルを下げて信頼性を高める必要性が明らかになった。これらの問題は、より太いファイバーを使用することで解決できると考えられた。研究協力者:蓑輪英里佳、郷賢治、石田成美、Azmeree Jahan
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