研究課題/領域番号 |
16K11493
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
中道 裕子 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (20350829)
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研究分担者 |
宇田川 信之 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70245801)
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研究協力者 |
森 智紀 松本歯科大学, 大学院生
堀部 寛治 松本歯科大学, 助教 (70733509)
小林 泰浩 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 教授 (20264252)
荒井 敦 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (00532772)
Major Michael Ben University of North Carolina at Chapel Hill, Lineberger Cancer Center, Associate Professor
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | Ryk / 骨ミネラル代謝 / プロテオゲノミクス |
研究成果の概要 |
Wntシグナルは、全動物において無数の生命過程を制御する。RykはWnt受容体メンバーの一員であるが、既存のWntシグナル伝達様式の分類に属さず、異端または非典型的Wnt受容体と呼ばれる。Rykは、Wntにより調節される骨リモデリングの過程に関与している可能性がある。本研究では、代表者らの研究室で作製したRykコンディショナルノックアウト(Ryk cKO)マウスを用いて、Rykが骨形成を促進することを証明した。また、RykリガンドであるWnt3aによる骨形成を担う分子を同定するために、UNC-CHのMajor研究室にて、Crispr-Aスクリーニングの立ち上げと、リン酸化質量分析を行った。
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自由記述の分野 |
分子生物学、口腔生化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
最近、Wntシグナルが活性化している悪性腫瘍において、抗腫瘍免疫活性がWntシグナルにより抑制されているという報告が多数存在する。これはRyk が、癌治療の有望な分子標的であることを示す。本研究ではRykの骨代謝における役割と共に、Crispr-Aスクリーニングに用いるレポーターシステムの立ち上げに成功した。今後、Ryk シグナルのエフェクター分子が同定されれば、基礎生物学のブレイクスルーとなる。このエフェクター分子は骨形成促進薬となり得るばかりか、がん治療、歯科領域治療における分子標的にもなる可能性がある。将来的には、Rykを標的とした新規治療法の開発がもたらされることが期待される。
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