研究課題
多発性骨髄腫は骨破壊を来す難治性悪性腫瘍であるが、腫瘍抑制と骨病変に骨再生をもたらす治療法の開発が喫緊の臨床課題である。申請者は、骨髄腫の腫瘍進展と骨破壊・喪失をもたらす細胞内シグナルに関わる枢軸的な因子としてTAK1を見出し、TAK1阻害により腫瘍抑制のみならず、骨病変形成を抑制することが明らかとなった。今年度は、それらの結果についての詳細な機序の解析を行い、以下の結果が得られた。1.in vivoにおける骨系細胞への直接作用を検討するために、骨粗鬆症モデルマウスを用いて詳細な解析を行ったところ、TAK1阻害により各種骨パラメータの回復のみならず、体重の増加も抑制した。また、炎症性骨破壊モデルであるコラーゲン誘導関節炎モデルにおいても破骨細胞の形成が顕著に抑制された。2.TAK1阻害薬は腫瘍細胞には細胞死を誘導するが、正常細胞(末梢血単核細胞および骨髄間質細胞)に対して細胞障害活性を示さなかった。3.これまでの研究結果を整理・追実験を行い、論文を投稿し、受理された。(Haematologica, in press)
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)
JCI Insight
巻: 5 ページ: -
10.1172/jci.insight.133113
Haematologica
巻: - ページ: -
10.3324/haematol.2019.234476
Cancers
巻: 12 ページ: -
10.3390/cancers12040929
Oncotarget
巻: 10 ページ: 1903-1917
10.18632/oncotarget.26726
JBMR Plus
巻: 3 ページ: -
10.1002/jbm4.10182