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2018 年度 実施状況報告書

Cine MRIによる摂食・嚥下機能評価法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 16K11514
研究機関九州歯科大学

研究代表者

田中 達朗  九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (50326469)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード嚥下機能障害 / Cine MRI / 診断
研究実績の概要

我々は、これまで行ってきた研究の中で口腔乾燥感と同時に摂食・嚥下障害を訴える患者にも多く遭遇し、簡便で安全な嚥下機能評 価の必要性を痛感してきた。また、近年は、口腔ケア、周術期の口腔機能管理などの観点からも摂食・嚥下障害に対する診断や治療、 対応法に関しても注目されている。
本研究では、MRI により安全かつ簡便で嚥下機能を評価出来るような手法を確立することを目的として行った。同時に、これまでとは異なった観点からの嚥下 機能障害の診断基準やその治療・対応法の選択基準を確立することを目的として行った。 本研究では、まず健常者ボランティアにMRIのT2強調画像(T2WI)の超高速撮像を応用することで、嚥下機能の評価するための撮像法の開発を行った。このMRIの撮像法により、ごく少量の生理食 塩水を嚥下してもらうことで、口腔から咽頭、食道へと水が移動していく状態を描出できることを確認した。また、この画像上では、 口腔、咽頭、喉 頭、気道、食道領域の嚥下時の状態の詳細な評価も可能であることが確認出来た。我々の開発したT2WIを用いた超高速 MR撮像法では、非侵襲的で安全かつ容易に嚥下機能を評価出来る可能性があると考えた。現在は、口腔領域の疾患によりMRI撮像を行った患者の一部に対しても、我々の開発した撮像法を応用し、このデータより嚥下機能障害の診断基準やその治療・対応法の選択基準 の確立を試みている。これらの結果については、国内外の学会や専門誌を通して発表していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

概ね順調に進行しているが、最終的な結果を得るには至っていない。理由としては本研究は臨床研究で、対象となる症例も限定しているため、症例数を増やすには一定期間は必要と考える。

今後の研究の推進方策

今後は、更に症例数を増やしていくことで、これまで蓄積してきたデータをより正確なものにしていく予定である。それに加えて摂食嚥下障害の患者に対する、 様々な臨床所見や従来の検査結果、治療法とCine MRIの所見についての関連性についても検討を行い、摂食 嚥下機能障害の病態解明、治療法の確立を更に押し 進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

学会発表、論文投稿における英文校正費、投稿費用などを予定していたが処理が遅くなったため

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Predicting the therapeutic effect of carbamazepine in trigeminal neuralgia by analysis of neurovascular compression utilizing magnetic resonance cisternography2019

    • 著者名/発表者名
      Tanaka T.、Shiiba S.、Yoshino N.、Harano N.、Sago T.、Kito S.、Matsumoto-Takeda S.、Wakasugi-Sato N.、Oda M.、Joujima T.、Miyamura Y.、Imamura Y.、Morimoto Y.
    • 雑誌名

      International Journal of Oral and Maxillofacial Surgery

      巻: 48 ページ: 480~487

    • DOI

      10.1016/j.ijom.2018.09.012

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Functional evaluation of swallowing in patients with tongue cancer before and after surgery using high-speed continuous magnetic resonance imaging based on T2-weighted sequences2018

    • 著者名/発表者名
      Nishimura S、Tanaka T、Oda M、Habu M、Kodama M、Yoshiga D、Osawa K、Kokuryo S、Miyamoto I、Kito S、Wakasugi-Sato N、Matsumoto-Takeda S、Joujima T、Miyamura Y、Hitomi S、Yamamoto N、Uehara M、Sasaguri M、Ono K、Yoshioka I、Tominaga K、Morimoto Y
    • 雑誌名

      Oral Surgery, Oral Medicine, Oral Pathology and Oral Radiology

      巻: 125 ページ: 88~98

    • DOI

      10.1016/j.oooo.2017.09.012

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Significance and usefulness of imaging characteristics of gubernaculum tracts for the diagnosis of odontogenic tumors or cysts2018

    • 著者名/発表者名
      Oda M、Nishida I、Miyamoto I、Saeki K、Tanaka T、Kito S、Yamamoto N、Yada N、Yoshiga D、Matsumoto-Takeda S、Wakasugi-Sato N、Habu M、Kodama M、Kokuryo S、Osawa K、Nishimura S、Joujima T、Miyamura Y、Matsuo K、Tominaga K、Yoshioka I、Maki Ki、Morimoto Y
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 13 ページ: e0199285~

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0199285

    • 査読あり
  • [学会発表] T2強調像を応用した超高速MRIによる舌癌患者の手術前後における嚥下機能評価の有効性2018

    • 著者名/発表者名
      西村 瞬, 田中達朗, 小田昌史, 今村義治, 城嶋孝章, 宮村侑一, 若杉(佐藤)奈緒, 松本(武田)忍, 鬼頭慎司, 森本泰宏
    • 学会等名
      日本歯科放射線学会総会・学術大会

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公開日: 2019-12-27  

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