研究課題/領域番号 |
16K11536
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
湯浅 賢治 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (40136510)
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研究分担者 |
香川 豊宏 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 准教授 (00258592)
三輪 邦弘 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (10136509) [辞退]
筑井 朋子 (白石朋子) 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (80580472)
吉田 祥子 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (90780635)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 口腔癌 / CT / 超音波検査 / MRI |
研究実績の概要 |
以下の事項について検討を行い、結果を得た。1.これまでの頸部リンパ節転移に対する超音波診断基準の診断能を検証した。結果は偽陽性率が50%と多く、サイズが小さいリンパ節において内部の血流所見オーバーリーディングしている傾向にあった。今後、shear wave elastograpy等の所見を加味する必要があるとの結果を得た。2.shear wave elastograpyから得られたリンパ節の硬さの定量値から転移リンパ節と炎症性腫大リンパ節を鑑別するための分析を行った。転移リンパ節の硬さは3.99±0.88m/s、炎症性腫大リンパ節の硬さは2.18±0.53m/sであり、転移リンパ節の方が有意に硬かった。thresholdを2.81m/sにした場合の敏感度は0.958、特異度は0.902であった。3.悪性リンパ腫と炎症性腫大リンパ節炎との鑑別を定量的に行うための分析を行った。我々が考案した定量的指標vascular indexおよびscatter indexに悪性リンパ腫と炎症性腫大リンパ節の間に有意差が認められた。悪性リンパ腫はリンパ節内に血流信号が散在性に描出されるとの結果であり、vascular index、scatter indexともに悪性リンパ腫と炎症性腫大リンパ節と鑑別するのに有用な定量的指標であることが示唆された。4.悪性リンパ腫と転移リンパ節との鑑別に有用な造影CTおよび造影MRI所見に関する知見を経験した希有な1例より得た。均一な造影所見を呈するCTおよびMRI所見および低いADC値が鑑別に有用であった。5.口腔癌患者の経過観察時の超音波所見を経時的に分析し、経過観察時における適切な超音波検査間隔を検討を行った。少なくとも術後1年間は、1ヶ月間隔での超音波検査を行うべきであるとの結論を得た。
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